野望の王国

ありえない作品


とてつもなくやばいモノ発見。

美味しんぼ」原作の雁屋哲つながりで巷でもかなり噂の
野望の王国」を5巻まで読んだ。
 
異常。
 
一片たりとも一頁たりとも正常じゃないよこの漫画。
村上龍の「愛と幻想のファシズム」みたいな話?なのか?
それとも「サンクチュアリ」か。

「体のごつい東大生二人が暴力によって日本を支配しようとする」
と書くとこの漫画の凄さがちっともわからない。

読者置いてけぼりの燃え絵と
気がふれてるとしか言いようのない物語展開
さらに細部の狂いっぱなしっぷり。

例を言うと
政界の黒幕に宣戦布告するために料亭に乗り込み、
部屋で黒幕に罵詈雑言の限りを浴びせてるその背景で
料亭大爆発(全てのコマで)
比喩じゃなくて、本当に料亭を爆破してる。
メラメラ燃えてる中で宣戦布告。
 
なんだこりゃ。。。

他にも犬好きのヤクザが「すっ凄いあのチャウチャウ!」とか
もうありえないから。なんだよいきなり。
「制覇じゃ!」とか「血祭りにあげたるわい!」とか言ってるそばから
「すっ凄いあのチャウチャウ!」

 
違う次元に到達している。
もう、物語が面白いからとか、絵が好きだから、脇役のだれそれが熱いから、
ギャグが笑えるから、そういうレベルで面白いんじゃない。
これは真の意味でのシュールレアリズムだ。
芸術なのである。


ちなみにその凄いチャウチャウは人間よりデカイです。
ライオン並み。