ロビンソン・クルーソー 上巻

冒険小説の古典。
誰でも名前と内容のあらすじを知っているであろう小説。

告白すると、挿絵だらけの要約本を小学校低学年の時に読んだことがあるだけだったのだ。

で、読んだ感想。
これはすごい。18世紀に書いたんだって?
うそだ、さいとうたかをの「サバイバル」よりも面白いぞ。

絶海の孤島でひとりぼっちでサバイバルって話は誰でも知っているだろうけど、その前からロビンソンさん不幸の連続ですよ。
流されて、沈んで、奴隷になって、逃げ出したブラジルで農園経営して、また流されて孤島に漂着。ここまでの話が上巻。

ロビンソンさんが我が身の不幸を嘆く頻度がただごとじゃないので、変にリアル。宇宙をぐるぐる回ってるライカ犬並みに不幸を背負ってる。もう世界中の不幸はロビンソンさんのもの。
むしろ孤島に腰を落ち着けてからの方が幸せを感じていたりして、
切なさ倍増。

映画「キャスト・アウェイ」では孤独に耐えられない現代人が鬱々と孤島で生活していたが、ロビンソンさんは物資豊富で島の支配者気取りで大暴れである。
隣の島からまれにやってくる人食い土人(そう書いてあるんだって!)のハッスルランチタイムに出くわして皆殺しとかそういう描写がありますよ。

全ての男の子(の魂を持つおっきいお友達も)必読の書。
あー、あと、自分こそ世界で一番不幸だとか思ってらっしゃるあなた。お前だ。お前も読め。自分の幸福加減が嫌になるでアロー。