イージーライダー
今見ると豪華キャストな伝説のロードムービー。
ロードムービーなのかも微妙なメチャクチャ具合なのだが、
本当のドラッグを使用し続けて撮影したデニス・ホッパーの挙動不審っぷりとか
伝説のサーファー、ピーター・フォンダの若々しい美男っぷり、
ジャック・ニコルソンの素演技などなど見るべき点はたくさん。
しかし基本的に映画としてはつまらないと僕は思う。
もちろん歴史に残る作品なのはわかるが、娯楽作品としてはどうだろう。
思春期の若者に強烈な影響力を持っていた映画だが、
70年代を迎えつつあったクソヒッピー*1どもの考える退廃的な自由はあまりに破滅的。
有名な曲「ボーン・トゥ・ビー・ワイルド」をBGMにでかいハーレーにまたがるフォンダとデニスは確かにカッコイイ。
でもそれはスチール写真としてのカッコよさであって、映画として見るとなんだか薄っぺらだ。
スピード、セックス、ドラッグが合言葉だったビート・ジェネレーションと呼ばれる世代の
文学作品や映画の傑作の一つなのは確かだろうが、
たとえばジャック・ケアルックの「路上」と言う小説なんかは読後すぐさま家出して放浪の旅に出たくなる影響力を持っている。*2
あ、そうか、僕がバイクや車に興味がないから影響力も少ないのかも。
この映画見てバイク買った人って結構いるんだろうか。
まぁ名作でも人によって合う合わないがあると言うことでしょうか。
嫌いじゃないけど可哀想で見てられないと言うのが本音かな。
同じダメ人間でもこういうダメ人間にはなれないし、なりたくないなと。
このダメジャンキー二人の銀幕での正統な後継者は
「トゥルー・ロマンス」のブラッド・ピットです。
(要はこれが言いたいがための長文章!)