キャシャーン 

性格俳優二人


予告編で皆が注目し、劇場へ行って肩透かしの典型。
本編より予告編の方が面白い映画は多々あるが、
日本は予告編の作り方が詐欺である。(主に洋画)
たとえ作品がコメディであっても、予告編はラブロマンス風であったり、
アクション風であったりする。
そして意味不明の邦題でとどめ。
一時期なんかどんな映画でも「愛と〜」ってつけてたり。
 
しかしこの映画は事情がちょっと違う。
予告編のつくりが上手すぎた。
 
内容はアカが反戦メッセージを羞恥心ゼロで叫んでると言う感じか。
ここまで露骨だと、宗教の勧誘を受けているような気がしてくる。
一時間マターリ。いきなり大暴れ。そのあと最後までの一時間マターリ。
ようするに中盤15分間の大暴れシーンとミッチーの馬鹿笑い、
それだけ観れば十分なのだ。
 
しかしながらその中盤15分の見もの度ときたら
鑑賞後に金返せというのがためらわれるような、かなりの出来なので困る。
とくにミッチー及川の
「笑っちゃいけない時に笑いをこらえ切れない演技」が。

ミッチー以外の役者もそろって上手な演技を見せていたりして。
なんだかなぁ。もったいない。
 
そもそも脚本の支離滅裂っぷりが常軌を逸していて
ザコンの香りやらクソヒッピー思想の香りやらで収集が付かないPVと言った感じである。
 
観客は思想啓発されに映画館へ行くのではない。
胡散臭いメッセージを無理矢理聞かされるのは厳しい。
そこらへんハリウッドのプロパガンダ映画にもう少し学んでもいいかな。
まぁファシズムの匂いもプンプンしてたからいいや。